エンジニアが市場価値を上げていくためには?
目次
1. はじめに。市場で求められるエンジニアとは
2. 2007年頃のWebエンジニア採用はJava一辺倒だった
3. 2008年~リーマン・ショック勃発で大量解雇
4. ソーシャルゲームブームの到来とスマホ登場(後編)
5. Sierビジネスの現状(後編)
はじめに。市場で求められるエンジニアとは
ITエンジニアとして1年後、3年後、5年後、10年後、20年後と生き残っていくためには、常にマーケットに求められる人材でなければいけません。
このコラムでは、過去を経て現在マーケットではどんな人が求められていて、今後どんな人が求められていくのかを推測しつつ、ご自身の市場価値をいかに上げて保っていくかの参考になるような話ができればと思っております。
2007年頃の,Webエンジニア採用はJava一辺倒だった
2007年4月から2017年8月まで約10年半ほど、老舗フリーランスエンジニア向けのエージェント企業に在籍し、数えきれないほどの会社や案件、エンジニアたちとお付き合いをしてきました。
会社は、3次請けのSES会社から1部上場の大手ユーザー企業まで、COBOLやアセンブラなどメインフレーム(汎用機)のエンジニアから機械学習系のエンジニアまで、本当に幅広く色々な方とお会いして、案件の紹介をし、契約の管理をしていました。
2007年当時はインターネットはありましたが、Yahoo!など大手ポータルサイト企業以外はあまり外向けにWebサービスを提供しているところは少なく(というか外部人材募集をしていなかった)、もっぱらWeb関連の技術といえばJava一辺倒だった記憶しかありません。Perlを使っていた企業がたまにあるくらいです。
業務系Webアプリケーションの中にはMicrosoftのASP.NETを使っている企業もありましたが、当時はまだVB6.0やVB.NETだったと思います。
2008年~リーマン・ショック勃発で,大量解雇
そんな中、2008年にいわゆるリーマン・ショックが起こり、その余波で2008年後半~2009年3月の間に経験上最大量の契約終了が起こりました。
それまでは30代半ばで設計も実装もできるJavaエンジニアであればまず受注できていたのですが一気に需要は冷めました。面談に5人お連れして1人採用してくれるかどうかという厳しい状況へと一変しました。
当時もらっていた案件のプライムベンダーの多くは、IBM・NECなどのメーカー系企業のグループ企業(基本的にこういった会社は似たような子会社を多く持っており、どこか経由で人材を調達します)でした。こういった企業はエンドユーザー先に常駐する社員エンジニアたちの仕事が無くなると自社に戻さざるを得なくなり、その代わり外部人材、特に業務委託フリーランスエンジニアは真っ先に契約終了になりました。
今でもその頃のことは覚えていて、毎日暇だった気がします(苦笑)。
しばらくするとまた求人案件の話が出始めましたが、単価はリーマン・ショック前と比べると2割くらいは下がっており、契約が続いていた人も1度は減額要請を受けていました。
そうなると人材紹介サービスとしては商流を浅くして受注単価を上げる発想になり、1次請けクラスのSIerや、少しずつ現れ始めたインターネットサービス系企業……と付き合う企業を変化させていきました。いずれにしても、当時はやはりJava案件が圧倒的に多く人気がありました。
Vol.1-後編へ続く