インフラ担当として10年。これからも会社の立ち上げに関わっていきたい

on 2022.03.14
インフラ担当として10年。これからも会社の立ち上げに関わっていきたい


E3コミュニティーのエンジニアの皆さんへのインタビュー。今回はインフラエンジニアとして活躍されているS.Aさんにお話を伺いしました。15年以上のキャリアを持つA.Sさんですが、一時期はエンジニアを辞めようと他業種を経験されたことも!リモートワークや今後の展望についても伺いました。

ライター:荒井啓仁 編集:株式会社TOGL

PCゲームに魅せられエンジニアに。過去には別業種も経験

ーー現在のお仕事をお伺いしてもよろしいでしょうか?

業務委託でベンチャー企業のインフラ全般を担当しています。基盤や構築をいじったり、セキュリティ対応とか細々した面倒事を見たり、プログラムを書くこと以外はほとんどやっています。各企業でインフラチームのリーダーを担当することが多いです。

ーーご自身で現場に赴かれることも多いのでしょうか?

いえ、現地のルーターなどは社内で見てもらっています。プロジェクトのほとんどはリモートで対応です。現在6案件ほど請け負っており、メンバーがいる場合もあるので、自分が手を動かさなくても回るよう工夫はしています。

ーー独立されたのは何年前でしょうか?

4、5年前くらいですね。正社員として外資系企業のインフラ担当をしていたのですが、配線から企画まで自分1人でできるし、フリーランスは自分で色々と選択できるのが魅力に感じ独立しました。

ーーキャリアのスタートからインフラ系で勤務されていたのでしょうか?

元々は開発の現場にいたり、ネットワークもやっていたり、徐々にサーバーやLinuxも構築するようになりました。より希少価値がある方面に行きたいと思いインフラ方面に進みましたね。AWSが有名になってきてからクラウド方向へシフトして今に至っています。インフラに関しては配線から企画まで経験しています。

ーーなるほど。エンジニアを志したきっかけはありますか?

中学生ぐらいの頃、小学生の頃に父親がPCを買ってきてくれたんですが、バイナリエディタを使っていじくるようになったのがパソコンに親しむきっかけだった気がします。過去の話でいうと、一時期IT系から離れようと思ったこともありまして。

ーーええっ!

工場とか事務所に缶詰にされることも多々あり、労働時間が長すぎて人間の働く仕事じゃないな、と(笑)。25、26くらいの時に、半年くらいエンジニアと全く関係ない仕事をしようと色々やりましたね。コンビニのアルバイトとか、バーテンダーとか、運転代行なんかもやりました。

ーー色々な業種を経験されたんですね!

こっちはこっちで深夜とか長時間働いてもエンジニアのほうが収入があるので結局戻りましたが。

ーー戻ってみて改めてエンジニアがご自身に向いていると思いましたか?

そうですね。計画性が重要なのは自分に向いていると思いますね。オンプレだと事前にしっかり計画を立てないと回らないので。最近は小規模のクラウド環境が多いのであまり関係ないですが。

ーーお仕事で使っている言語をお伺いしてもよろしいでしょうか?

プログラマーではないので言語はそこまで使っていないです。Pythonか、言語じゃないですが、AnsibleやTerraform、サーバーの自動化をするにあたってShell Scriptも使っています。

ーーその他よく使うソフトや、愛用のソフトはありますか?

テキストやエクセルのシート、PDFを比較して差分を出せるWinMergeはよく使います。過去に一度だけ、こちらが気づかないうちに契約書を書き換えられていたことがありまして……。それ以降は細かく比較して変えられていないかチェックしています(笑)。通常の業務でも設計書とかエラーログのチェックに便利ですね。
必須レベルで使っているのは、暗号化ツールのCryptomatorです。仕事用の資料や個人的な資料のバックアップを取る際、流出の可能性も考えてこのツールで暗号化しています。

オンプレからクラウドへ。リモートのメリット・デメリットは?

ーーインフラの管理をオンプレからクラウドへ移行された理由をお伺いしてもよろしいでしょうか?

Software Defined Networkingの案件に参画しましたがネットワーク機器を扱う技術や苦労していた構築が一瞬で終わるんですよね。それを見た際、これからはインフラ担当としてソフトも深く知らないと生き残れないと強く感じました。
家庭環境の変化もクラウドに移行した理由の1つです。オンプレだと、どうしても機器の面倒を見なくちゃいけないので。育児とか家事に携わりたいので仕事が家でできるようにクラウドへシフトしていきましたね。

ーーコロナ以前からリモートワークをされていたのは当時珍しかったのではないでしょうか?

そうですね。リモートワークが大々的になる以前からそういう働き方を知っていたのは大きかったと思います。外資系時代は上司が海外にいてビデオ会議で話すことも多かったので、半分リモートだったというか。SIer時代はリモートワークという働き方自体想像もつきませんでした。外資系に入ったときに時代の変化を感じましたね。

ーーリモートワークのメリットはありますでしょうか?

通勤時間を自分の時間に充てられることや、集中しやすい仕事環境を自分で作れるのはメリットに感じます。あと、業務委託だと交通費が出ないので余計な出費が無くなるのも助かります。

ーー反対にデメリットはありますか?

自宅の一室が仕事場なので、仕事とプライベートの切り替えが難しいのもデメリットに感じます。

ーーリモートワークしながらの子育ては大変そうですね。

いま子供が1歳9カ月なので、自我が芽生えてきてご飯が大変です(笑)。リモートワークは妻と共同で育児ができるので助かりますね。

過去の経験を生かして。様々な会社のスタートアップに携わっていきたい


ーー今後のやりたいことや、展望などお伺いさせてください。

現在も何件かはあるんですが、日本以外の諸外国の方と仕事をもっと増やしていきたいです。経験上言葉の壁さえなんとかなれば、どこの国の人だろうと一緒に働けると思っているので。日本じゃ見ないような経歴の方もいたりするので刺激はありますね。

もう一つは、最近スタートアップのベンチャー企業の立ち上げに近い段階でインフラ担当として参加することが多いのでやりがいを感じます。もっと色々な会社さんのスタートに携わっていきたいですね。アプリのエンジニアと違ってあまり表には出ませんが、もっと色々な会社さんのスタートに携わっていきたいです。

ーーお仕事をする上で心がけていることは何でしょうか?

先ほども少し触れましたが、契約書絡みで一度痛い目に遭っているので契約関係で不安定な部分があれば文章化するなどお互いにとって分かりやすくする意識をしています。転んでも相手のせいにしては今後のためにならない。失敗も同じことが起こらないためのチャンスだと思っています。

ーーその姿勢が今のお仕事に繋がっていらっしゃるんですね。

そうですね。おかげでリスク管理に対しては良い評価をいただくことが多いです。痛い目に合う前に回避できればそれが一番ですからね。

・今の就業形態:正社員 + 自営業
・現在の仕事: インフラエンジニア + SRE + マネジメント
・使用言語・スキル:Python, Shell script
・仕事で大事にすること:全体を見ること。問題となりそうな所に対し先に手を打っておくこと。失敗したら次に生かすこと。
・今後やってみたいこと: インフラ全般の仕事やインフラ組織を作ることのお手伝いなど。


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