E3メンバーの皆さんへのインタビュー。今回はAI系のスタートアップ企業にバックエンドエンジニアとして参加している矢島竜太(やじまりょうた)さんへお話伺いました。新卒では営業職に就き、その後個人事業主Web制作を行い現在はエンジニア3年目という経歴の矢島さん。営業職を経験したからこそのお話や、過去に開発したWebサービスについてもお話いただいてます!
ライター:荒井啓仁
AI系スタートアップにバックエンドとして参加!成長痛を感じる毎日
ーー現在のお仕事について教えて下さい。
AI系のスタートアップ企業でSaaSを作っています。
ーーどのような領域で働いているのでしょうか?
バックエンドエンジニア領域です。主にアプリ開発や、AWSでのインフラ作成などを行っています。
ーー現在の現場には長く参加しているのでしょうか?
2022年の7月に入社したばかりなので、まだ半年程度です。営業職などは1カ月もあればキャッチアップして業績に関与できるレベルになれますが、エンジニアは半年でようやく慣れてくる程度というか……。もちろん人によるとは思いますが。
ーー現在の会社にはどういった経緯で入社されたのでしょうか?
前職は受託開発を行う会社でエンジニアをしていまして。技術スタックはぜんぜん違うのですがスカウトいただき入社しました。
ーー現在の会社に惹かれたポイントも教えてください。
ものづくりを楽しんでやっている、社会の役に立つために働いている人たちと仕事がしたいと思っていたんです。依頼されたことをやっていればお金を貰えるという働き方が合わず、転職活動をしていたときに今の会社に出会いました。大部分が同じ方向を向いているというか、1人1人がi意思を持って働いている印象を受けました。面接官の方もきれいごとばかりではなく、正直なところにも好感が持てたんです。主体性を持っている人が潰されるような現場ではない、と感じ入社を決めました。
ーー素晴らしいですね。
自分よりもレベルが高い人が多いので、成長痛を感じる毎日です(笑)。基本的には結果よりプロセスが好きなタイプの人間なので、苦ではないですね。分からないことが分かるようになったり、作業スピードが早くなったり。成長を実感できるのは楽しいです。
営業職とエンジニアでは仕事の進め方に違いがある?
ーー営業職についてお話されていましたが、ご経験があるのですか?
学生時代は0から1を作るよりも、1を2とか10にする人に憧れがあり、新卒では営業職につきました。
ーーどのくらい営業職として働かれていたのでしょうか?
1年10ヶ月です。会社が作るものではなく、自分が作ったもので人の役に立ってみたいと思い、個人でWeb制作をはじめました。営業もある程度成績を残したので良いかなと思いまして。
ーーその後すぐエンジニア職に就かれたのでしょうか?
営業を辞めたあとは、個人事業主としてWeb制作の受託を行っていました。更に技術力を身に着け、サービスを作れるようになるためエンジニア職に就いた形です。
ーー営業職での経験はエンジニアに活きていますか?
間違いなく活きていますね。エンジニア一筋の方とは仕事の進め方にも違いを感じます。
ーーなるほど。
頭出しをしたり、ボールが自分に無いようにするのは癖になっているかもしれません。あらかじめリスクは無くしておく、些細なコミュニケーションを積み重ねる点は周囲と違うなと感じます。
具体的なエピソードでいうと、「来週あたり今作っているもののレビューをお願いすると思います」と声をかけておくとか、そういう軽めのパスを出す人もエンジニア職では少なく感じます。こまめに確認を取るとか、突っ込まれそうな悪いルートは潰しておくとか。前職では、「仕事の進め方がずるい」なんて言われたこともあります(笑)。
ーー元営業職ならではですね。ご自身がエンジニアに向いていると思う部分はありますか?
ものづくりが好きでインターネットが好き、自分の成長が好きという部分が向いていると思います。作ったものがお客さんに使ってもらえる、インターネットは作ったものが一瞬で全世界に届くので、そういう環境でものづくりできるのはやりがいを感じます。
自身でWebサービス開発も!今後も続けられれば
ーー プログラミングはご経験があったのですか?
学生時代から独学でプログラミングは行っていました。インターンでWebサービスを作る側というか、ディレクションをする側。エンジニアでいうとPMっぽい立場が多く、自分でもサービスを作りたくなりプログラミングの勉強をしました。
ーー開発したものは現在も公開されていますか?
一番分かりやすくて今も残っているものだと、サムネイルの自動生成ツール「Works-thumbnail-Generator」(https://works-thumbnail-generator.vercel.app/)です。2年ほど前、前職で働きつつ作りました。
ーー面白いサービスですね! どういった経緯で作られたのでしょうか?
まず第一にユーザーに使われるサービスを作りたかったのと、自分ができる技術でなるべく早くリリースできるものを考えた結果です。
ーーサムネイルの自動生成に目をつけたのはなぜですか?
当時、駆け出しのエンジニアが多くいて、皆こぞって実績サイトを作っていたんです。サムネをいい感じに作るのはめんどくさいので、パッと見栄えの良いサムネイルを作るサービスなら使ってもらえると思いまして。
ーーなるほど。他にも何か制作はされているのでしょうか?
作ってリリースもしたのですが、一旦公開はやめています。リリースの1週間前に、類似している上に自分のより良い感じのサービスが公開されてしまいまして……(笑)。エンジニアが見るメディアですでに注目を集めている状態だったんです。
ーーそれは悔しいですね……。
悔しかったです(笑)。もう少しパワーアップさせてからリリースする予定です。今の会社入ってからは仕事に集中してたので個人開発はあまりやっていませんが、また再開できたらと思います。
現在の目標は動けるPdM。エンジニア職の根本的な仕組みを知りたい
ーー今後目指すエンジニア像についても教えて下さい。
自分でサービスを作れて、作ったものがちゃんと人に使われるエンジニアでありたいという願望はありますが、正直ざっくりとした方向性しかまだ無いです。将来的には現場もできるPdMという立ち位置が一番近いと思います。自分で作れるしPdMとして方向性の舵取りもできる人になりたいですね。
ーーお話を聞いていると、すぐにでもなれそうな気がします。
まだまだ道のりは遠いと思います。途中でキャリアチェンジしてエンジニアになった身としては、同い年の生え抜きのエンジニアとはキャリアも見ている景色も違うので、早く追いつきたいです。
ーーなるほど……。今後学びたいことなどは何かありますか?
直近はエンジニアリングの根源に関わるような部分をしっかり学びたいという気持ちも湧いておりまして……。
ーー根源というと?
ジョブチェンジしたエンジニアの方にはよくあることと思うのですが、「プログラムがパソコンに認識される仕組み」とか、「データがどうやり取りをされているか」とか。根本的な仕組みの部分をきちんと学びなおしたいですね。現職に入ってからは仕事の優先度が高かったので、一旦落ち着くタイミングで自分の学びも進めようと思います。
・今の就業形態:正社員
・現在の仕事:バックエンドエンジニア
・得意分野:コミュニケーション・実装
・使用言語・スキル:Python/Django, PHP/Laravel, TypeScript, React/Next.js, Vue.js, AWS, Terraform
・仕事で大事にすること:認識齟齬がないように前提を共有すること、確認すること、相手の立場で言葉を選ぶこと
・今後やってみたいこと:コンピューターサイエンスやアルゴリズムの勉強