若いエンジニアの助けになれれば。長年活躍のITアドバイザー

on 2022.06.20
若いエンジニアの助けになれれば。長年活躍のITアドバイザー

E3コミュニティーのエンジニアの皆さんへのインタビュー。今回はIT商社でアドバイザーとしてご活躍の井上優さんにお話を伺いました。長年プロジェクトの責任者やPMをされてきた井上さん。アドバイザーへ転向したきっかけやお仕事の内容、趣味のキャンプやバイクについてもお話いただいています!

ライター:荒井啓仁  編集:株式会社TOGL

商社でIT部門のアドバイザー

ーー現在のお仕事について教えて下さい。

IT系の商材やネット回線、セキュリティ設備などを扱うIT商社にフリーランスとして参加しています。IT部門のアドバイザーとして技術的な相談や社内開発、ツールの導入推進などを行っています。

ーー現在は1社のみでお仕事されているのでしょうか?

スポットの案件を受けることもありますが、今は1社だけです。

ーー具体的にどういった相談を受けることが多いですか?

主にDXや社内改善に関する相談が多いです。会社が大きくなっていく上での適切な組織づくりやツールの紹介などを行っています。現場レベルの相談だと、ネットワークやセキュリティについての方向性を、現在のトレンドも交えて紹介しています。

ーーその都度新しい情報を仕入れなければいけないのは大変ですね。

新しいものが良いとは限らないので、コストや運用面などで会社に合うかどうか、経験と知識を総動員して案内しています。

ーー現在の現場に参加されて何年ほどでしょうか?

3年です。新型コロナウイルスの影響でリモートワークを導入するタイミングだったので、会社としてはちょうど良かったのかなと思います。

「なぜ抵抗が出るのか」考えるのが面白い

ーーITアドバイザーとしてのご経験は長いのでしょうか?

もともとはシステムのPMをやることが多かったので、アドバイザー的な振る舞いはここ2年ほどですね。

ーー現在の現場の途中からアドバイザーになられたのですね。

そうですね。始めは開発チームの中で責任者をやっていました。

ーーアドバイザーに転向した理由はありますか?

アドバイザーをやってみたかったというのが大きいです。1部署の部長クラスでは、担当部署の活動に注力しなければいけませんが、アドバイザーなら会社全体の課題解決に対して動ける。責任者として現在の会社でできることが終わったタイミングからアドバイザーとして働いています。

ーーアドバイザー職はご自身に向いていると思いますか?

さまざまな場所から上がってくる情報を、流れも踏まえて全員に落とし込んでいくのは向いていると思っています。

ーー理解度や技術レベルも違う人達全員に落とし込むのは大変そうですね。

分かりやすい言葉を使うことと、視覚的に伝えることを心がけています。MTGなどで分かりにくい言葉を使って煙に巻こうとしている人がいる場合は、とことん質問します(笑)。そうすることで参加者全員の理解度が上がると思うので。

ーーなるほど(笑)。アドバイザー職のやりがいや面白さを教えて下さい。

従来のやり方を変える際、抵抗があるのが普通だと思います。なぜ抵抗を感じるのか、何が嫌なのか考えるのが楽しいです。あとは日々生まれてくる新しいものを知ることが出来るのも楽しいですね。

ーー責任者やPM業務は長くやられているのでしょうか?

新卒時代からシステムの取りまとめなどやっていたので、キャリアのスタートからマネジメントに寄ったエンジニアだったのかなと思います。

ーー新卒から管理側に就くのは珍しいですね。

最初はプログラマーとして入社しましたが、ネットワーク設備の会社に出向したのが転機でした。ネットワークの繋げ方や監視方法を見たり、制御ソフトを作ったりと、雑用的に何でもやっていました。ネットワーク管理をしていく中で、メーカーとの付き合いができ、要件定義などの決め事の調整も任されました。

ーーフリーランスに移行したきっかけは何でしょうか?

フリーランスになったのは今の現場からですが、今までが通勤にかかる時間も含めたコストが大きすぎたのがまず1つ。もう1つは、さまざまな会社や世の中が抱える問題に参加したいというのが大きいです。会社員だと自社の課題しか解決出来ませんが、フリーランスならさまざまな会社の課題解決を通して世の中に貢献出来ると思いました。

遊びから自然とエンジニアに。趣味はバイクとキャンプ

ーー元々プログラミングをやってみようと思ったきっかけは何かありますか?

小さいころは、ゲームや音楽をプログラミングで作って遊んでいました。思い出してみると遊びから自然とプログラミングに向かっていたんですね。高校も工業高校に通ってプログラミングと電子回路を専攻していましたし、卒業後は3年制の専門学校で制御系のプログラマーを目指していました。

ーーバイクやキャンプがご趣味と伺いました。

キャンプは年に1、2回ほどですが、行くようになって30年近くになります。

ーー長いですね! バイクも同じくらい続けていらっしゃるのでしょうか?

バイクは30歳を過ぎてから免許を取りました。今考えると無茶しがちな若い頃に免許を取らなくて良かったと思います。今でもおっかなびっくりバイクに乗っているので(笑)。


ーーキャンプはグループで行かれますか?

基本的に1人で行くか、仲間内で行くとしても少人数かつテントは別々ですね。

ーー基本はソロキャンプなんですね。キャンプやバイクの魅力は何でしょうか?

車は速く移動できても肌に直接風を感じませんよね。家にいてもガスコンロやIH、電子レンジですぐに食事が準備できてしまう。バイクやキャンプは、非日常の感覚を味わえるのが何よりの魅力だと思います。限られた物の中で上手くやりくりするのが楽しいです。キャンプに限れば焚き火はずっと見ていられますね。

若い人に知識や体験を伝えられたら。本の執筆も計画中!

ーーお仕事として今後やってみたいことなどはありますか?

いろいろありますが、悩んでいる若いエンジニアさんの助けになれればと考えています。いつか本も執筆してみたいです。

ーーどういった内容の本でしょうか?

技術系の本で、自分たちが体験したエンジニア界隈の歴史を書いた本が良いかなと思っています。自分も若い頃に先駆者の方々の話を聞いて勉強になったし励まされたので、自分の知識や体験を若い人に伝えられたらなと思います。

ーーバトンを渡していくようで素敵ですね。

自分が若い頃にはエンジニア礼賛というか、技術者になりましょう!という風潮がありましたが、最近は少なくなったように感じます。裏方の中には汗水垂らして良いものを作ろうと頑張ってきた人たちがいる。そういう想いの大切さみたいなものを伝えていきたいですね。


・今の就業形態:業務委託、90%リモート
・現在の仕事:技術アドバイザー、ネットワーク構築
・得意分野:PM、曖昧なものを形にする事
・使用言語・:特になし
・仕事で大事にすること:着地点・方向性の意識合わせ
・今後やってみたいこと:執筆活動、教育

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