技術の話がその場でできるビジネスサイドを目指したい(E3メンバーインタビュー)

on 2021.04.02

E3コミュニティメンバーの皆さんはどんな思いでいま仕事をしているのか。今までの経歴や成功・失敗体験も含めてお話を伺っていきます。今回インタビューしたのは、プログラミングの経験を活かし、現在はビジネスサイド中心に働くI・Yさん。最近勉強しているノーコードアプリについてもお話いただきました。


プログラミング経験を活かしビジネスサイドでクライアントをサポート

ーーIさんは現在、どういったお仕事をされているのでしょうか? 

さん:会社員としてプロダクト開発に関わっていますが、やっていることはビジネスサイドが多いですね。システム化のお手伝いをすることもあれば、その前段階の相談に乗ったり、UXデザインの事前調査をしたりもしています。

――今の会社には勤められて何年ですか? 

Iさん:ちょうど2年です。勤めた会社としては、3社目です。

――お仕事は受託開発がメインなのでしょうか? 

Iさん:もともとそうでしたが、最近は準委任契約も増えてきました。例えばPMO的なポジションでクライアントとお話ししたり、提案のサポートをしたりしています。

――どんな業種・業態のプロジェクトが多いですか? 

Iさん:もともと建築系や土木といったゼネコン系のお客さんを相手にすることが多かったので、今もそういったプロジェクトが多いですね。例えば大小様々な工事・内装・外装・左官の企業・個人の方々をつないで、関係者全体のIT化を目指しています。どんなユーザーにどう売っていくか、UXはどうあるべきか考えて進めています。このプロジェクトでは、”ノーコードアプリ”にもチャレンジしています。

――現在のようなポジションに就くきっかけはあったのでしょうか?

Iさん:きっかけは、エンジニアとして働く中で自分の強みを考え直したことですかね……。わたしのキャリアはSESからスタートしています。その4年間では運用の手伝いやシステムのサポートなどをやっていました。でも26歳になったころに、漠然と「IT業界で生きていくにはプログラミングもしないと!」と思って転職を決めました。転職後は設計やプログラミングしたり、オフショア開発を管理したりするなど、プロジェクトの技術周りのことを色々やらせてもらいました。その頃は周りにすごい人しかいなくて、正直ついていくのに精一杯でした。

ーーエンジニアとして壁にぶつかったんですね。

Iさん:そうなんです。「自分はこの道でやっていけるのか?」と考え始めて、周りに相談してみました。そういった相談をする中でPM・PO・テックリードという道があると知り、そっちの職域もやってみたいと思うようになりました。そこで営業にジョインさせてもらって実際に提案して数字をつくる動きをしてみたのですが、そのときに「こっちの方が性に合ってる」と確信をしました。

ーーその後は転職をしたんでしょうか?

Iさん:いえ、まずは社内でジョブチェンジをしました。プログラミングの経験も活かせたので、あのチャレンジはしてよかったと思っています。

――プログラミングの経験が自分の糧になっていそうですね。

Iさん:はい、まさにそう思います。自分の今のバックボーンになっているのは”技術の経験”。もしそれが無かったら自信を持てていないだろうな、と思います。少し触っ分かるようになるだけで、仕事の精度が変わりますよね。

――E3に入ったきっかけは何だったのでしょうか?

Iさん:転職を視野に入れて動いていたとき、ある会社の面接に大津さんがいらっしゃったんです。大津さんと出会いお話しする中で、E3というコミュニティを知りました。コミュニティ内の活動としては、10月ころから大津さんのプロジェクトの一部のお手伝いなどしています。

――E3のコミュニティでも活動されていてお忙しいですね……。

Iさん:いえいえ、今は比較的落ち着いている方ですよ。どうしても忙しいときは会社のことばかりになって自己学習の時間が取れないことが多いのですが、今は勉強する時間も確保できています。

――仕事のなかで色々ストレスがかかる場面があるかと思いますが、そんなときはどうされているのでしょうか?

Iさん:結構お酒に逃げがちですね(笑)。ただ、もやもやしているは声に出して言うようにしています。もちろん会社の不利益にならない範囲で、ですが。ストレスはプロジェクト内で完結させるのが一番ですよね。

プロダクト開発のスピード感が変わるノーコードアプリ



――最近はコードを書かれてはいないのでしょうか? 

Iさん:4〜5年書いていないですね(笑)。さっきもお話した通り、プログラミングからビジネスサイドにシフトしてみてから、すごく楽しいんです。最近は時々コンソールを触るくらいです。

――ノーコードアプリでは具体的にどのようなことに使用されているのでしょうか?

Iさん:ノーコードアプリはペルソナ設定などに関わる範囲に使ってみています。今後はMVPを作っていくところまで広げたいですね。エンジニアさんに依頼して工数をかける程のものではない場合、ノーコードアプリを使えばビジネスサイドでもよりスピーディーに作れるのではないかと思っています。ただノーコードアプリには実現できるか分からない部分がまだ多いので、色々探りながら進めています。

――どのノーコードアプリを使っていますか?

Iさん:Microsoftのパワーアップスです。社内でOffice365を使っているので、BIとの親和性もあるから良いだろうと一旦試してみました。「よし、使えそうだぞ!」というのが、つい先日分かったところです。

――ノーコードアプリの利用用途はどんな感じなのでしょうか?

Iさん:プロトタイプをつくる用途が多いかもしれません。基本的なプロダクト開発の流れとしては、モックアップ→ユーザーヒアリング→プロトタイプ→MVPという感じ。モックアップもノーコードでつくろうと思ったのですが、そこはやっぱりデザイナーさんに作ってもらうことになりました。それと同時進行で調査できるように、ノーコードでも作ってみてます。

――ノーコードアプリの使い勝手はいかがですか?

Iさん:使いやすいです。直感的な操作で簡単。表面的なUI・UXから作りたいものを表現できます。エンジニア以外の人がちょっと作ってみたいというときには、スピード感があって良いんじゃないですかね。ただツールの差異がまだ分からないから「AdobeXDだったらできるけど、ノーコードアプリではできない」などの知見は蓄えていきたいです。今後「ちょっと作ってよ」となったときに、個人で完結できるとスピード感がかなり違いますよね。ビジネスサイドの人がノーコードアプリを触ってみるメリットはあると思います。

――プレゼンされる側もUI・UXのイメージがすぐに掴みやすそうです。

Iさん:そうなんです。例えば何かイベントを発火させたいとき。ノーコードアプリにはもともと要素にイベントがセットされているので、要素を設置するだけで完了します。体系化されているから分かりやすいんですよね。「HTMLを書いて~、ライブラリ貼って~」とかが無いから、取っつきやすさもあります。

――ノーコードアプリが広まりそうな実感はありますか?

Iさん:世間的なニーズを言い切るのは難しいですが、個人的な感触では”プログラミングをしなくても何かを作れる”というのは大きいと感じています。世の中にあるサービスやフレームを組み合わせて、結果的にやりたいことが実現できればOKなので、楽だとは思います。広まる広まらないというよりは、状況によって使う人は出てくるのではないかと。

ビジネスの技術ドクターになりたい。今後のキャリアビジョン

――今後のキャリアイメージを教えてください。

Iさん:個人的には今いる領域・立場で技術をキャッチアップしつつ、クライアントやビジネスサイドに反映するポジションを目指していきたいです。昨今、どんどん新しい技術やライブラリが増えてきていますよね。アジャイルやスクラムもその一例だと思います。世の中の変化に対応できるテックリード的な強みをより高めていきたいです。組織的の中ではだんだん年次が上になってきているので、より年次の若い人たちのに還元していきたいと思っています。組織の最大パフォーマンスを発揮する方法や、適切なインプットからアウトプットする仕組み、成果を最大化する教育などを考えていきたいです。
中長期的には、自分がプレイヤーに回らなくても、各個人のアウトプットを引き出せたりうまく調整できたりする組織や仕組みづくりにもチャレンジしていきたいです。

――最後に、Iさんの理想像を教えてください。

Iさん:ビジネスサイドの話はもちろん、技術の話もその場で完結できる「技術ドクター」のような姿が理想ですね。そのためにも1つの案件に特化しすぎることなく、いろんな経験をしていきたいです。

――ありがとうございました!

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