E3メンバーへのインタビュー。今回はインフラエンジニアとしてご活躍中の戸田浩史さんに、現在のお仕事やご趣味についてお伺いしました。インフラエンジニアには考古学的な面白さがあると語られる戸田さん。エンジニアの道に進んだ経歴などもお話しいただきました。
ライター:荒井啓仁
SREチームに所属のインフラエンジニア!GCPとAWSに感じる違いとは?
ーー現在のお仕事について教えて下さい。
とある企業にSREチームのメンバーとして参加しています。Google Cloud Platformの環境構築、非機能要件を満たすためのテストや設計などを行っています。
ーーインフラ領域は長年やられているのでしょうか?
同じことだけをやっているわけではありませんが、インフラや運用関係は10年以上やっています。
ーーインフラ方面へ進んだきっかけは何かありますか?
エンジニアをやっていくなかでインフラ周りの仕事が多く、続けるうち結果的にインフラエンジニアとして働くようになりました。
ーーなるほど。現在の現場はいつ頃から参加しているのでしょうか?
大津さんから紹介していただいて、去年の7月くらいから参加しています。
ーー現在の現場を選んだ決め手は?
GCP中心の現場というのが大きいです。今まではAWSを中心的にやっており、GCPを触りたいと思っていたので。GCPも以前から触っていましたが、ガッツリ学べる良い機会だと思い参加しました。
ーー仕事として触ってみて、GCPはAWSとどう違いますか?
業務として触る前から個人的に思っていたことですが……根っこの文化が違うなと感じます。何を見ているかが違うというか、サービスのあり方が違うというか。感覚としては知っていましたが、業務で扱う上でハッキリと違いを感じました。
ーーサービスのあり方の違い、というと?
AWSはユーザーのフィードバックを元に作っている傾向を強く感じましたがが強いのですが、Googleは自分たちが使っているものを下ろしているイメージですね。kubernetesなどはかなり顕著だと思います。
ーー「自分たちについてこい」というか。
そういう感じですね(笑)。そこがスタートラインの違いかなと思います。
アルバイトからエンジニアの道へ。素晴らしい現場との出会いを経て
ーー新卒からエンジニアとして働かれているのでしょうか?
ゲーム関連の専門学校を中退後5年位アルバイトを経て、プロバイダのテクニカルサポートに入ったのがエンジニアとしてのスタートです。
ーーアルバイトはやはり技術系のものを?
いえ、ITとは全く関係ない普通のバイトをしていました。コンビニ、ファーストフード、ファミレス、キッチン……。引っ越しや衣類の検品など日雇いのバイトもやりましたね。
ーーテクニカルサポートのアルバイトを受けたのは何かきっかけが?
単純に当時としては時給が良かった、というのが理由ですね(笑)。
ーーなるほど(笑)。そこからIT系のお仕事を始めたんですね。
そうですね。興味と知識がある分野だったので、やってみようと思いました。専門学校で学んだことも活かせますし、学生時代からサーバー周りの勉強もしていたので。
ーーいろいろな職場を経験されたと思いますが、スキルアップできたなという現場はありましたか?
一番良かった現場でいうと、以前大津さんから紹介していただいた大手のWebサービスを展開している会社ですね。全社でAWSを展開するにあたってセキュリティをまとめようというチームで働かせてもらいました。よくある各プロジェクトでオンプレミスやクラウドサービスを利用しているパターン各プロジェクトがデータセンターを持っているパターンで、整合性があまり取れておらず、調達速度が遅いのでAWSを使って速くしたい、という要求のある会社でした。
ーーなるほど、大変そうですね……。
AWSを上手く使う点で非常に勉強になりました。現在もそこでの経験が役に立っています。外部活動のサポートが手厚かった点もとても助かりました。大きい会議室を借りて勉強会をしたり、クラウドサービス関連のカンファレンスも率先してOKだったり。自費ですが、海外のカンファレンスにも問題なく行かせてもらいました。
ーーすごいですね、助力を惜しまないというか。
チーム全体でインプットしてアウトプットするサイクル、アウトプットを広げることがチーム全体でできていた現場でした。今思い返しても理想的な働き方だったと思います。あのチーム以上のチームに会ったことは無いですね。
考古学的視点で読み取ることの面白さ
ーーインフラ領域がご自身に向いていると思う部分はありますか?
調べて何かを作るのが好きな部分は向いていると思います。サーバーの設定ファイルを見て「こういうのがしたいのかな」とあたりを付けるのも得意かなと。
ーーインフラエンジニアの面白い部分についてもお聞かせください。
設定ファイルなどから、「途中で挫折したんだろうな」とか「これは上手く行ったんだろうな」というのが見える部分です。
ーーエンジニアリング自体よりも人が面白いというか。
そうですね。人の作ったものを見ていると、いろんな人の感情や人となりが見えたりするのが面白い。どんなふうにやっていたのかな、と感じ取れるのも面白いです。
ーー思いを馳せるというのは面白い視点ですね。
人々の足跡を見ているというか、仕事をしている感覚は考古学に近いのかなと思います。
ーーもともと考古学などがお好きなのでしょうか?
歴史とか文学が好きなんです。神社や武将の話とか、地形の移り変わりとか。今の形になったのには理由がある、という部分では同じかなと思います。
ーーなるほど、面白いですね。
歴史もサーバーの設定も人がやったことですから。人がやって人が作ったものという部分に大して差は無いのかなと思います。
コーヒー豆は自家焙煎!今後は英語の上達が目標
ーー趣味についてもお伺いさせてください。
ありきたりかもしれませんが……。読書や映画鑑賞、音楽、コーヒーが趣味ですね。
ーーコーヒーは何かこだわりがあるのでしょうか?
そうですね。生の豆を保存して自分で焙煎するくらいでしょうか。
ーーご自身で焙煎されているんですね! やはり風味が違いますか?
焙煎したては違いますね。好みの焙煎具合をコントロールできるようになれば自分の好きな飲み方ができますし、何より美味しいです。1杯あたりの金額も安いし、外のコーヒー屋よりは美味しいと思います(笑)。
ーー素晴らしいですね。お仕事する上での目標は何かありますか?
英語で書かれた技術書や技術ドキュメントなど、翻訳を噛まさずに読めるようになりたいです。原文で読めれば勉強する幅がもっと広がると思うので。
ーー今後目指したいエンジニア像などはありますか?
そういうのはあまり無いかもしれません。必要に思われるように、必要だと思われる現場に対して適切に動けるようになれたらと思っています。
下記ご記入お願い致します!
・今の就業形態:フルリモート
・現在の仕事:SRE
・得意分野:インフラ設計、構築
・使用言語・スキル:AWS、GCP、Terraformなど
・仕事で大事にすること:後の人のために証跡を残す事
・今後やってみたいこと:軽トラにテント風の幌をつけて、移動しながら好きな場所で仕事してみたい。